こんにちは!森川です。
今回は、インド神話に登場する神への愛と献身の象徴「ハヌマーン」と、
ハヌマーンを讃える讃歌、「ハヌマーン・チャリサ」について、森川視点でご紹介します。
世界中で知られている漫画、アニメ「ワンピース」の主人公、ルフィとのつながりも。

細かいことはいいので、先にハヌマーン・チャリサを聴きながら口ずさんでもらってもいいかと思います。
僕はこれを仕事の休憩中などに流して唱えると、
涙がボロボロ出て、ハヌマーンの愛と献身のエネルギーをいただける感じがします。
森川のブログは、
ヨガや瞑想をされている方
インドと繋がりの深い量子デバイス〜タイムウェーバーやヒーリーにご興味ある方
が読んでいただいていることが多いようですので、ぜひ知っていただきたいなと思って書きました。
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ハヌマーンとは
ハヌマーンは、インドの叙事詩『ラーマーヤナ』に登場する、神のために尽くすことを生涯の中心においた存在です。
猿の姿をとりながら、風神ヴァーユの息子として生まれ、比類なき力と俊敏さを持つ戦士であり、
同時に深い知恵と静けさを備えた修行者でもあります。
物語の中でハヌマーンは、ヴィシュヌ神の化身であるラーマに揺るがない愛と献身(バクティ)を捧げます。


ハヌマーンが象徴しているもの
ハヌマーンは、インド神話に登場する “神のために生きる心” を体現した存在です。
物語の中でのハヌマーンは、力強く、変幻自在の体を持ち、空を飛び、困難を恐れずに仲間のために行動します。
しかし、彼が深く愛されてきた理由は、力そのものより 「愛と献身の姿勢」 にあります。
1. 揺るがない愛(バクティ)の象徴
ハヌマーンは、ヴィシュヌ神の化身であるラーマ王子に対して、
“自分のすべてを捧げる” ほどの深い愛と忠誠を持っていました。
その愛は依存でも執着でもなく、「神を純粋に思う心の強さ」として描かれています。
またハヌマーンは、愛するもののために、心が揺らがない状態も象徴しています。
これは、信仰心の話だけではなく、日常の人間関係にも当てはまります。
すべてを捧げたいほど大切な人を思うことは、自分を強くしてくれるように感じます。
2. 強さと優しさが統合された存在
ハヌマーンは「揺るがない愛の象徴」として描かれながら、
同時に「最強の戦士」「学者」「詩人」「ヨギ(瞑想修行者)」でもあります。
つまりハヌマーンは
愛(バクティ)と力(シャクティ)の調和
を象徴しています。
- 力だけ → 破壊や支配に向かう
- 愛だけ → 受け身や無力になりやすい
- 力 × 愛が統合される → 「守る力」「貫く力」として働く
ハヌマーンはその 統合された人間的成熟 のアイコンでもあります。
3. 困難を前にひるまない心
物語の中で、ハヌマーンは単身で海を越え、
敵の居城に乗り込み、仲間を救うために全身全霊を捧げます。
「できるかどうか」ではなく、
「大切なもののためにどう動くか」で決めているのです。
現代的に言えば、
- 自分の使命を生きる
- 恐怖の声より、愛の声を選ぶ
という、生き方の姿勢の象徴でもあります。
世界中に広がる「ワンピース」の主人公ルフィとハヌマーンのつながり〜秘教の観点から
世界中で知られている「ワンピース」の主人公、ルフィは、ハヌマーンがモチーフになっています。
海外ではコミックが60以上の国と地域で販売されており、全世界の累計発行部数は2022年時点で5億1000万部とのこと。
すでにワンピースは、現代版の神話のようになりつつあるように見えます。
エネルギーの科学と呼ばれる神智学・秘教では、
神話に登場する神々はもちろん、多くの人が見るアニメのキャラクターは、
メンタル界層(思考の界層)や、アストラル界層(感情の界層)に「想念形態」が形作られると言われています。

作者の尾田栄一郎さん(僕と一緒の熊本出身^^)が意図されているかは分かりませんが、
ハヌマーンの物語や最遊記を現代的にリライトすることによって、
世界中の人々がハヌマーンの象徴〜想念形態にアクセスしている、と見ることもできます。
作家の方が神話を学ぶことは多いと思いますが、
普遍性を持ち、多くの人に共鳴する物語になる、ということにつながっていそうですね。
「ワンピース」、このようにエネルギー的な視点から読んでも面白いと思うので、読んでいない方はぜひ。


ハヌマーン・チャリサとは?〜パラマハンサ・ヴィシュワナンダの注釈
ハヌマーン・チャリサ(Hanuman Chalisa) は、16世紀の聖者 トゥルシーダス によって作られた、
ハヌマーンを讃える40の詩(祈り) です。
「チャリサ」とはヒンディー語で「40」という意味で、
冒頭の2連と終わりの1連を含め、全体が 「祈りの一つの流れ」 になっています。
この讃歌はインドで広く唱えられている祈りのひとつであり、
ヒンドゥー教徒だけでなく、宗教を問わず多くの人に愛されています。
ドイツを拠点にして、バクティ(献愛・神への愛)の道を世界に伝えている霊的指導者、パラマハンサ・ヴィシュワナンダは、
「ハヌマーンを想い、名を唱えるならば、病や痛みは近づくことができない」と語っています。
ヴィシュワナンダ師の注釈、ぜひ読んでみてください。
ハヌマーン・チャリサ Verses 25–26
「勇敢なるハヌマーンの御名を、絶えず唱えるならば、
病は消え、あらゆる苦しみは和らぎます。
心・言葉・行いのすべてで、ハヌマーンを想う者から、
ハヌマーンは災厄を取り除いてくださいます。」パラマハンサ・ヴィシュワナンダの注釈
「思い・言葉・行い。
思いとは心から、言葉は身体から、そして行いは魂から生まれます。
ですから、これらすべてをもってハヌマーンを想い、名を唱えるならば、病や痛みは近づくことができません。これは、“もう病気にならない” という意味ではありません。
“痛みがなくなる” ということでもありません。
また、人生から困難が消えるということでもありません。それらは必ず来ます。
しかし、“それにどう向き合うか” が変わるのです。人が痛みの中に座り込み、痛みのことばかりを語り続けると、その痛みはどんどん強くなります。
苦しみについて語りつづけるなら、苦しみはさらに増えます。
心にその苦しみを与え続けているからです。痛みは倍になり、倍は四倍になり、四倍は六倍になり、どんどん膨れ上がっていきます。
どうしてその人に平安があるでしょうか? ありません。だからここでは、『痛みではなく、神の名に意識を向けなさい』と説かれています。
マントラに心を集中し、外で何が起きていようと、病気や問題がどうであろうと、それらを “今は手放す” のです。
心がただ主の名に向かっているなら、他のものが入り込む余地はありません。
しかし、もしあなたが問題の方をかまい続けるなら、あなたは痛みと悲しみに再び囚われます。心が主に向けられているなら、たとえ苦しみが来ても、それに餌を与えません。
苦しみは自ら浄化の役目を果たし、やがて去っていきます。あなたは問題にしがみついたまま、『離れてほしい、離れてほしい』と願うことはできません。
痛みを握りしめたまま、『どこかへ行ってくれ!』と言っても行きません。まず、自分がその苦しみにしがみついていることを見なければなりません。
だから、あなたは問題の“足”ではなく、主の御足にしがみつくべきなのです。
主の御名にしがみつくべきなのです。そのとき、身体も、心も、魂も自由になります。
このようにして、思い・言葉・行いは清められていきます。」
ハヌマーン・チャリサ、ぜひ一度唱えてみてください。
ハヌマーン・チャリサ、
1、意味は考えずに動画に合わせて、内容を読んでみる〜マントラのように唱えてみる
2、ハヌマーンのイメージに意識を向けて、祈るように唱える
3、和訳を先に読んで内容を理解した上で唱える
(和訳はChatGPTによるものなのでご了承ください。)
などいろんな使い方ができるかと。
動画に合わせて9分くらい、2倍速だと5分くらいです。
Doha 1
śrī guru caraṇa saroja raja / nija manu mukura sudhāri
シュリー グル チャラナ サロージャ ラジャ / ニジャ マヌ ムクラ スダ―リ
師の蓮華の御足の塵によって、自らの心という鏡を清めます。
baranaūṃ raghuvara vimala jasu / jo dāyaka phala cāri
バラナウーン ラグヴァラ ヴィマラ ジャス / ジョー ダーヤカ パラ チャーリ
四つの人生の果(法・富・愛・解脱)を与えるラーマ神の清らかな栄光を語りはじめます。
Doha 2
buddhi hīna tanu jāni-ke / sumiraūṃ pavana kumāra
ブッディ ヒーナ タヌ ジャーニケ / スミラウン パヴァナ クマーラ
自分が知恵に乏しい者だとわきまえ、風神の御子に心を向けます。
bala buddhi vidyā dehu mohi / harahu kaleśa vikāra
バラ ブッディ ヴィッディヤー デフ モヒ / ハラフ カレーシャ ヴィカーラ
どうか私に力と叡智と理解を授け、心の苦しみと迷いを取り除いてください。
Verses 1–2(ハヌマーンの本質:知恵・徳・力・ラーマへの奉仕)
jaya hanumān jñāna guṇa sāgara
ジャヤ ハヌマーン ジニャーナ グナ サーガラ
知恵と徳の大海のようなハヌマーンに勝利あれ。
jaya kapīśa tihum̐ loka ujāgara
ジャヤ カピーシャ ティフム ローカ ウジャーガラ
三界を照らす猿族の主よ、あなたに勝利あれ。
rāma dūta atulita bala dhāmā
ラーマ ドゥータ アトゥリタ バラ ダーマー
あなたはラーマ神の使者であり、比類なき力を宿す御方です。
añjani putra pavana suta nāmā
アンジャニー プトラ パヴァナ スタ ナーマー
その御名は、アンジャニーの御子、さらに風神の御子として知られています。
Verses 3–4(勇気と純粋性、美しい神聖な姿)
mahāvīra vikrama bajarangi
マハーヴィーラ ヴィクラマ バジャランギ
あなたは大いなる勇者であり、剛勇の象徴です。
kumati nivāra sumati ke sangī
クマティ ニヴァーラ スマティ ケ サンギ
邪念を退け、善き心と明晰さをもたらす導き手です。
kañcana varana virāja subesā
カンチャナ ヴァラナ ヴィラージャ スベーシャ
金色に輝くそのお姿はまばゆく、気高い装いを帯びています。
kānhana kuṇḍala kuñcita kesā
カーナナ クンダラ クンチタ ケーシャ
耳飾りをつけ、巻き毛が柔らかく美しく揺れています。
Verses 5–6(シヴァの力の顕現としての威光と武勇)
hātha vajra aura dhajā birājai
ハータ ヴァジュラ オラ ダジャー ビラージェ
その御手には金剛杵と旗が輝いています。
kāndhe mūñja janeu sāje
カーンデ ムーンジャ ジャネウー サージェ
肩には聖なる儀式の糸が丁寧に掛けられています。
śaṅkara suvana kesarī nandana
シャンカラ スヴァナ ケーサリー ナンダナ
あなたはシヴァ神の力の顕現であり、ケーサリーの御子です。
teja pratāpa mahā jaga vandana
テージャ プラターパ マハー ジャガ ヴァンダナ
その光と武勲は偉大で、世界はあなたを称え礼拝します。
Verses 7–8(ラーマの物語と使命を生きる者)
vidyāvāna gunī ati cātura
ヴィッディヤーヴァーナ グニー アティ チャートゥラ
あなたは深い学識を持ち、徳高く、きわめて知性に富んだ御方です。
rāma kāja karibe ko ātura
ラーマ カージャ カリベ コー アートゥラ
あなたは常にラーマ神の御心を叶えることに熱心であられます。
prabhu caritra sunibe ko rasyā
プラブ チャリットラ スニベ コー ラシャヤー
主ラーマの神聖な御事跡を聞くことを、何よりの喜びとされています。
rāma lakhana sītā mana basiyā
ラーマ ラカナ シーター マナ バシヤー
ラーマ、ラクシュマナ、シーターの御名と御姿は、常にあなたの心に宿っています。
Verses 9–10(姿と力を自在に変え、悪を滅し使命を果たす)
sūkṣma rūpa dhari siyahim̐ dikhāvā
スークシュマ ルーパ ダリ シヤヒン ディカーウァー
あなたは微細で見えないほどの姿となり、シーターの御前に現れました。
vikaṭa rūpa dhari laṅka jarāvā
ヴィカタ ルーパ ダリ ランカ ジャラーヴァー
そして恐ろしい大きな姿をとって、ランカーの都を焼き払い、悪を浄化しました。
bhīma rūpa dhari asura sam̐ hāre
ビーマ ルーパ ダリ アスラ サンハーレ
さらに凄烈な姿をとり、魔族たちを打ち滅ぼしました。
rāma-candra ke kāja samvāre
ラーマ チャンドラ ケー カージャ サンヴァーレ
こうして、あなたはラーマ・チャンドラ神の御使命をすべて成就されました。
Verses 11–12(ラクシュマナを蘇生し、ラーマに抱きしめられる場面)
lāya sajīvana lakhana jiyāye
ラーヤ サジーヴァナ ラカナ ジヤーイェ
あなたは蘇生の霊薬サンジーヴァニーを携えて戻り、ラクシュマナを生き返らせました。
śrī raghuvīra harashi ura lāye
シュリー ラグヴィーラ ハラシ ウラ ラーイェ
スリ・ラグヴィーラ(ラーマ神)は大いに喜び、あなたを胸に抱きしめられました。
raghupati kīnhī bahuta banāī
ラグパティ キーンヒー バフタ バナーイー
ラーマ神はあなたを大いに褒めたたえ、讃えられました。
tuma mama priya bharatahi sama bhāī
トゥマ ママ プリヤ バラタヒ サマ バーイー
「お前は私にとって、弟バラタに等しく愛しい存在である」とお告げになりました。
Verses 13–14(神々と聖者たちがハヌマーンを讃える場面)
sahasa badana tumharo jasa gāvai
サハサ バダナ トゥマロ ジャサ ガーヴァイ
「千の口を持ってしても、あなたの栄光は語り尽くせない」と称えられます。
asa kahi śrīpati kanta lagāvai
アサ カヒ シュリーパティ カンタ ラガーヴァイ
そのように述べて、スリーパティ(ヴィシュヌ / ラーマ)は、あなたを抱きしめました。
sanakādika brahmādi munīsā
サナカーディカ ブラフマー ディ ムニーサー
サナカら大聖者、創造神ブラフマー、聖人たち、すべての賢者があなたを讃えます。
nārada sārada sahita ahīsā
ナーラダ サーラダ サヒタ アヒーサー
賢者ナーラダ、学識の女神サラスヴァティー、そして蛇神アナンタ(シェーシャ)もまた、あなたを讃えています。
Verses 15–16(スグリーヴァへの援助と恩徳の場面)
yama kubera digapāla jahām̃ te
ヤマ クベーラ ディガパーラ ジャハームテー
閻魔、クベーラ、そして世界の方位を守護する神々でさえ、あなたを称えています。
kavi kobida kahi sake kahām̃ te
カヴィ コービダ カヒ サケ カハーンテー
どれほどの詩人や学識者であっても、あなたの功績を語り尽くすことはできません。
tuma upakāra sugrīvahim̃ kīnhā
トゥマ ウパカーラ スグリーヴァヒン キーンハー
あなたはスグリーヴァに大いなる助力を授けました。
rāma milāya rāja pada dīnhā
ラーマ ミラーヤ ラージャ パダ ディーンハー
ラーマ神との再会へ導き、彼に王位を取り戻させたのです。
Verses 17–18(ヴィビ―シャナを王に導き、太陽を果実と見て呑んだ逸話)
tumharo mantra vibhīṣaṇa mānā
トゥマロ マントラ ヴィビーシャナ マーナー
ヴィビ―シャナは、あなたの助言と導きを受け入れました。
lankeśvara bhaye saba jaga jānā
ランケーシュヴァラ バイェ サバ ジャガ ジャーナー
その結果、彼はランカーの王となり、そのことは世界中に知られています。
yuga sahasra yojana para bhānu
ユガ サハッサラ ヨージャナ パラ バーヌ
太陽は幾千ヨージャナもの彼方にありましたが、
līlyo tāhi madhura phala jānū
リーリョー ターヒ マドゥラ パラ ジャーヌ
あなたはそれを甘い果実だと思い込み、ひと呑みにしようとしたほどです。
Verses 19〜20(指輪をくわえて海を越える、困難を容易に変える恩寵)
prabhu mudrikā meli mukha māhīm̐
プラブ ムドリカー メリ ムカ マーヒーン
あなたはラーマ神から授かった指輪を口にくわえ、
jaladhi lānghi gaye acarja nāhīm̐
ジャラディ ラーンギ ガイエ アチャルジャ ナーヒーン
大海をひとまたぎされました。あなたにとって、それは不思議なことではありませんでした。
durgama kāja jagata ke jete
ドゥルガマ カージャ ジャガタ ケー ジェーテー
世の中には多くの困難な仕事がありますが、
sugama anugraha tumhare tete
スガマ アヌグラハ トゥマレー テーテー
あなたの恩寵があれば、それらはたやすいものへと変わります。
Verses 21〜22(ラーマの門を守る者・帰依する者を守護する御方)
rāma duāre tuma rakhavāre
ラーマ ドゥアーレ トゥマ ラカヴァーレ
あなたはラーマ神の御門を守護する御方です。
hota na ājñā binu pāsāre
ホータ ナ アーギャー ビヌ パーサーレ
あなたの許しがなければ、誰ひとりその御前に進むことはできません。
saba sukha lahai tumhārī śaranā
サバ スカ ラハイ トゥマリー シャラナー
あなたの御もとに身を寄せる者は、すべての幸を得ます。
tuma rakṣaka kāhū ko ḍaranā
トゥマ ラクシャカ カーフー コー ダラナー
あなたが守り手であるならば、いったい誰を恐れる必要があるのでしょうか。
Verses 23〜24(魔を退け、御名が唱えられるだけで災いが去る)
āpana teja samhāro āpai
アーパナ テージャ サマーロー アーペイ
あなたは御自ら、その偉大な力と輝きを制御されています。
tīnōn loka hāṅka ten kām̐pai
ティーノン ローカ ハーンカ テーン カーンペイ
あなたがひとたび咆哮すれば、三界は震えあがります。
bhūta pisāca nikata nahim̐ āvai
ブータ ピサーチャ ニカタ ナヒン アーヴァイ
魔や悪霊は、あなたのそばに近づくことができません。
mahāvīra jaba nāma sunāvai
マハーヴィーラ ジャバ ナーマ スナーヴァイ
大勇者ハヌマーンの御名が唱えられると、その場から退散するのです。
Verses 25〜26(ハヌマーンの名を唱える者には病も苦も近づかない)
nāsai roga hare saba pīrā
ナーサイ ローガ ハレ― サバ ピーラー
病は消え去り、あらゆる苦しみと痛みが癒されます。
japata nirantara hanumata vīrā
ジャパタ ニランタラ ハヌマタ ヴィーラー
勇者ハヌマーンの御名を、絶え間なく唱え続けるならば、ということです。
saṅkaṭa tem̐ hanumāna cunāvai
サンカタ テーン ハヌマーナ チュナーヴァイ
困難や災厄は、ハヌマーンご自身が取り除いてくださいます。
mana krama bacana dhyāna jo lāvai
マナ クラマ バチャナ ディヤーナ ジョー ラーヴァイ
心・行い・言葉・そして意識のすべてをもって、ハヌマーンを思う者に対してです。
Verses 27〜28(ラーマの使命を成就し、願いを叶える御方)
saba para rāma tapasvī rājā
サバ パラ ラーマ タパスヴィー ラージャー
ラーマは、あらゆる王の上に立つ、偉大なる修行者王です。
tina ke kāja sakala tuma sāajā
ティナ ケー カージャ サカラ トゥマ サージャー
そのラーマの御業を、あなたはすべて成就する役割を担っています。
aura manoratha jo koī lāvai
アウラ マノーラタ ジョー コーイー ラーヴァイ
もし誰かが願い事を携えてあなたを想うならば、
soī amita jīvana phala pāvai
ソーイ アミタ ジーヴァナ パラ パーヴァイ
その人は、計り知れないほどの人生の果実(恩恵)を受け取ることになります。
Verses 29〜30(四時代にわたる名声、善人を守り、悪を滅ぼす御方)
cāron yuga paratāpa tumhārā
チャーロン ユガ パラターパ トゥマーラー
あなたの偉大な力と威光は、四つの時代すべてにおいて輝き続けています。
hai parasidha jagata ujiyārā
ヘィ パラシッダ ジャガタ ウジヤーラー
その名声は世界に満ちわたり、世を明るく照らしています。
sādhu santa ke tuma rakhavāre
サードゥ サンタ ケー トゥマ ラカヴァーレ
あなたは聖者、善き人たちを守護する御方です。
asura nikandana rāma dulāre
アスラ ニカンダナ ラーマ ドゥラーレ
悪を滅ぼし、ラーマ神に深く愛される存在なのです。
Verses 31〜32(八種の神通と九種の財宝を授かり、永遠にラーマに仕える者)
asṭa siddhi nava nidhi ke dātā
アシュタ シッディ ナヴァ ニディ ケー ダータ
あなたは「八つの神通力」と「九つの財宝」を授ける御方です。
asa vara dīna jānakī mātā
アサ ヴァラ ディーナ ジャーナキー マータ
その祝福は、シーター(ジャーナキー)母より授けられました。
rāma rasāyana tumhare pāsā
ラーマ ラサーヤナ トゥマレー パーサ
ラーマという “霊魂を癒す神薬” は、常にあなたの内にあります。
sadā raho raghupati ke dāsā
サダー ラホー ラグパティ ケー ダーサ
どうか、いついつまでもラグフの主(ラーマ)の僕としてお仕えください。
Verses 33〜34(ハヌマーンの讃歌は人をラーマへ導き、苦しみを終わらせる)
tumhare bhajana rāma ko pāvai
トゥマレー バジャナ ラーマ コー パーヴァイ
あなたを讃え、あなたに心を向ける者は、ラーマ神へと至ります。
janama janama ke duḥkha bisarāvai
ジャナマ ジャナマ ケー ドゥッカ ビサラーヴァイ
そうした者は、幾度もの生にわたって積み重ねてきた苦しみを忘れ、解き放たれます。
anta kāla raghavara pura jā-ī
アンタ カーラ ラグヴァラ プラ ジャーイー
その最期の時には、ラーマの聖なる都へと赴くのです。
jahām̃ janama hari bhakta kahā-ī
ジャハーン ジャナマ ハリ バクタ カハーイー
そして次に生まれるときには、「神の帰依者」として生を受けるのです。
Verses 35〜36(他の神々に心を散らさず、ハヌマーンに帰依することの恩恵)
aura devatā citta na dhara-ī
アウラ デーヴァター チッタ ナ ダラィ
他の神々に心をさまよわせる必要はありません。
hanumata se hī sarva sukha kara-ī
ハヌマタ セー ヒー サルヴァ スカ カラィ
ハヌマーンに心を向けるだけで、すべての幸がもたらされます。
saṅkaṭa kaṭe miṭe saba pīrā
サンカタ カテー ミテー サバ ピーラー
災いは断ち切られ、すべての痛みは癒されます。
jo sumire hanumata bala vīrā
ジョー スミレー ハヌマタ バラ ヴィーラー
勇壮なるハヌマーンを、ただ静かに思い起こす者に対してです。
Verses 37〜38(ハヌマーンを讃える者は、束縛から解放される)
jai jai jai hanumāna gosā̃-ī
ジャイ ジャイ ジャイ ハヌマーナ ゴーサーイー
勝利あれ、勝利あれ、勝利あれ、大いなる守護者ハヌマーンよ。
kṛpā karahu guru deva kī nā̃-ī
クリパー カラフ グル デーヴァ キー ナーイー
どうか、師である神のお心において、私にも恩寵をお授けください。
jo sata bāra pāṭha kara koī
ジョー サタ バーラ パータハ カラ コーイー
もし誰かがこの讃歌を百回唱えるならば、
chūṭa-ī bandī mahā sukha ho-ī
チューティー バンディ マハー スカ ホーイー
その束縛は解け、深い喜びと自由がもたらされます。
Verses 39〜40(これを読む者は成就し、主は心に宿る)
jo yaha paḍhai hanumāna calīsā
ジョー ヤハ パデーイ ハヌマーナ チャリーサー
もし誰かがこのハヌマーン・チャーリーサーを読むならば、
hoya siddhi sākhi gaurīsā
ホーヤ シッディ サーキー ゴウリーサー
成就は必ず訪れます。その証人は、シヴァ神ご自身です。
tulasī dāsa sadā hari cerā
トゥラシー ダーサ サダー ハリ チェーラー
この讃歌を編んだトゥルシーダスは、常に神に奉仕する者です。
kī jai nātha hṛdaya mam̐ha ḍerā
キー ジェイ ナータ フリダヤ マンハ デーラー
どうか主よ、私の心の住まいにお入りください。
Ending Doha
pavana-tanaya saṅkaṭa harana / maṅgala mūrati rūpa
パヴァナ タナヤ サンカタ ハラナ / マンガラ ムーラティ ルーパ
風神の御子よ、災いを払い、吉祥の姿をとる御方よ。
rāma lakhana sītā sahita / hṛdaya basahu sura bhūpa
ラーマ ラカナ シーター サヒタ / フリダヤ バサフ スラ ブーハパ
ラーマ、ラクシュマナ、シーターとともに、どうか私の心に住んでください。
おわりに
神への愛と献身の象徴、ハヌマーンについて見てきましたが、いかがだったでしょうか。
最初に書いたように、僕はハヌマーン・チャリサ唱えると、涙がぶわーと出るのですが、みなさまいかがでしょうか?
もし涙が出た方は公式ラインからでも教えてください。
ハヌマーン仲間になりましょう。^^
今日取り上げた秘教で語られているアストラル界・メンタル界、想念形態などの意識の界層の仕組みについては、
11月29日(土)にセミナー(zoom・アーカイブもあり)をやりますのでご興味ある方はぜひ。
詳細は一緒にセミナーをするちえさんのHPからご確認ください↓
秘教についてもいくつか分かりやすく記事を書いてくれています。
http://chie-jo.com/esotericism-4/
ハヌマーン・チャリサの節を、ヒーリーという周波数デバイスで意識のフィールドにバイブレートして送り込むこともできます。
ハヌマーン、ハヌマーン・チャリサのバイブレーション、を使った意識の調整を体験してみたい方はお申し付けください。
ご質問・ご感想などありましたら公式ラインからお願いいたします。
寒くなってきたので、お身体にお気をつけてお過ごしください^^